有第334号 木造千手観音坐像 1躯

名 称木造(もくぞう)千手観音(せんじゅかんのん)坐像(ざぞう)

所在地:矢板市沢393 (沢観音寺内)

指定日:昭和48年8月28日

所有者:観音寺(沢観音寺)

見 学:駐車場あり。観音堂内部に安置されているため、拝観希望の際は事前にお問合せください。

問合せ:沢観音寺 0287-44-0548

 作者不詳。像高36.6㎝。一木割矧造(いちぼくわりはぎづくり)で、鎌倉時代の作。本堂の南側、薬師堂と並んで建つ観音堂に安置されている。口元を引き締めた厳しい表情で、抑揚(よくよう)ある目線など、寺山観音寺の千手観音坐像と似ている部分があるが、製作年代は本像のほうが若干(じゃっかん)新しい。沢観音寺は(てん)(ちょう)2(825)年、宥印法印(ゆういんほういん)によって創建(そうけん)され、当初は土屋の丘陵上にあったと伝えられる。沢の地を治めていた沢村城主の菩提寺(ぼだいじ)として栄え、沢村氏が烏山に移った後は城の跡地である現在地に移った。平成23(2011)年の東日本大震災で本像は倒壊したが、翌年にかけて解体修理を実施し、本来の姿に修復した。