有第613号 銅造千手観音菩薩坐像 1面

名 称銅造(どうぞう)千手観音(せんじゅかんのん)菩薩(ぼさつ)坐像(ざぞう)懸仏けぼとけ)

所在地:矢板市長井1875 (寺山観音寺内)

指定日:平成3年2月19日

所有者:観音寺(寺山観音寺)

見 学:駐車場あり。観音堂内部に安置されているため、拝観希望の際は事前にお問合せください。

問合せ:寺山観音寺 0287-44-1447

 作者不詳。像高40㎝。銅造で、鎌倉時代の作。木造千手観音菩薩坐像(秘仏)のお(まえ)(だち)として観音堂内に安置されている。もともとは本像背面に(どう)(えん)(ばん)を取り付けた懸仏であったため、像の裏側は頭部から()(つき)()まで平滑(へいかつ)になっている。高肉に彫り出されているが、()文部(もんぶ)の彫りが浅く形式化したところもみられる。本体部は頭体を通して(いち)(ちゅう)で、金厚は薄く一定で鋳造技術が極めて高い作品。頭頂部には(べつ)(ちゅう)()(ぶつ)(ほぞ)で差し込んである。懸仏は、平安時代に本地(ほんじ)垂迹(すいじゃく)(せつ)の思想により生まれ、鎌倉時代から室町時代に流行した。