有第679号 木造阿弥陀如来坐像(紅頗梨色阿弥陀像) 1躯

名 称木造(もくぞう)阿弥陀(あみだ)如来(にょらい)坐像(ざぞう)()()()(いろ)阿弥陀像(あみだぞう)

所在地:矢板市沢393 (沢観音寺内)

指定日:平成13年2月13日

所有者:観音寺(沢観音寺)

見 学:駐車場あり。本堂内部に安置されているため、拝観希望の際は事前にお問合せください。

問合せ:沢観音寺 0287-44-0548

 作者不詳。像高56㎝。寄木造(よせぎづくり)で、江戸時代の作。銘文等は確認されていない。(ぶっ)(しん)及び袈裟(けさ)光背(こうはい)がすべて紅頗梨色に染まっている。衣部(いぶ)と台座は(うるし)(はく)である。空海(くうかい)によって作られた「紅頗(ぐは)()秘法(ひほう)」の本尊で、通常の阿弥陀如来とは異なり、大日如来(だいにちにょらい)のように頭上に宝冠(ほうかん)を戴いている。紅頗梨色阿弥陀如来坐像の世に知られている作例は、奈良県の当麻寺(たいまでら)、京都府の安楽(あんらく)寿院(じゅいん)、新潟県の日光寺(にっこうじ)観音堂等と大変少ない。この中でも、肩から条帛(じょうはく)をまとった例は本像以外確認されておらず、貴重な尊像である。