有第638号 寛元二年銘の板碑 1基

名 称寛元(かんげん)二年(にねん)(めい)板碑(いたび)

所在地:矢板市片岡1599 (明本寺内)

指定日:平成5年9月3日

所有者:矢板市

見 学:駐車場あり。いつでも見学可能です。

問合せ:矢板市生涯学習課 0287-43-6218

 秩父産の(りょく)(でい)片岩(へんがん)で造られており、寛元二甲辰、十一月の銘が刻まれている。昭和8(1933)年、片岡(和田(わだ)(つぼ))付近の道路改修工事中に多数の板碑が出土。本資料を残し、欠損(けっそん)の多い他の板碑は出土地に埋め戻したという。発見後、氏家(うじいえ)の郷土史研究家である土屋(つちや)喜四郎(きしろう)のもとに約30年間保管されていたが、その後矢板市に寄贈。当時は栃木県で最古の板碑であるとして文化財に指定された。板碑は中世武士の死者を追善(ついぜん)供養(くよう)するための卒塔婆(そとば)で、鎌倉時代中期の頃から製作され、南北朝期に全盛期を迎えた。矢板市域では、鎌倉以降の中世寺院や墓地、古道に沿った人の往来があるところで見つかることが多い。